初めてのはんこ選び失敗しないため5つのチェックリスト

はじめてはんこを買うタイミングは結構スグに必要なケースが多く、間違った選択・使い方をしている為に、このはんこで良いのか、後悔していませんか?
初めてのはんこ購入の正しいチェックリストをまとめてみました。
てぼり彫刻面画像
目次
1.使う目的は何か?
2.用途に合った素材を選びましょう
3.彫る文字は何を彫るのか
4.はんこのサイズ(直径)はどう決めればいいのか
5.購入するお店選び


■1.使う目的は何か?

はんこは用途によってオススメのサイズがあります。用途に合わせた素材を使いましょう。まず知っておきたいのは基本となるサイズは10.5mm丸です。このサイズは普通の認印として使われることが多く街角のはんこ屋さん、均一ショップなどで既成品として販売されているサイズです。

このサイズを境に小さくなれば訂正印(6mm)簿記印(6mm)や普通のシヤチハタ印(ネーム9)は9.5mm丸です。逆に大きくすると銀行印、実印にサイズが大きくなれば責任の大きさに反映します。


■2.用途に合った素材を選びましょう

天然の素材から選ぶと4種類あります。この素材の中から用途に合わせてみます。

●木の素材の『柘材』
鹿児島県の温かい気候で育てられた硬い木です。木の中では非常に硬い素材なので木の種類の中では細かい細工をする用途に向いています。しかし木製のため朱肉が吸収しやすく耐久性にはあまり向かず用途が短期間の物や変更が容易な用途に向いています。(例)カンタンな認印と言われる物や会社は出勤簿の認印、個人宅では郵便や宅配便の受取り。(海外産のアカネという素材もあります。耐久性はあまりないですが安価です)

●主に東南アジアが産地『黒水牛』
黒い水牛という名前通り水辺に暮らす牛の角(つの)です。素材としては繊維質をしているため欠けることは少ないです。繊維の一つ一つが絡み合い人間でいうと爪と同じ突き出た角は皮膚が盛り上がり形成されています。

毎日何度も捺印するはんこにオススメです。また、一度登録して欠けて変更したくない個人の実印にも向いています。落下させれば欠けますが、捺印に使っていて欠けることより摩耗して彫刻面が磨り減ることはあります。
※黒く染めていない「染なし、ナチュラル」もございます。

●アフリカ大陸の王者『象牙』
言わずと知れた高級な素材の象牙、頻繁に手に入る物ではないため希少価値が高い素材です。非常に硬く耐久性に優れています。水牛のように繊維質から耐久性が高いのではなく人間の歯と同じエナメル質から硬さの強度があります。

●強度・軽さ・耐食性・耐熱性を備える『チタニウム』(チタン)
金とほぼ同等の強い耐食性を持ち広い分野で使われている比重が重く他のはんこ印材と比べて重量感を感じ
新しい材料として人気もあります。

詳しくは、以前書いたブログに詳細を書いています。
プロが教える正しいはんこの選び方


■3.彫刻文字は何を彫るのか

自分で確認した書類に捺印するのだからフルネームにしてあれば間違いないけれどフルネームが彫ってあると不便な事も…。オススメは、用途に合わせて彫る名前を変えること。

●認印に彫る
認印は結構気軽に捺印することが多く人の目に触れる機会も多いそのため『苗字(名字)・姓』だけ彫ります。
会社などで同じ苗字の方が何人もいる場合は、名前の一文字を加えて彫る事もあります。

●銀行印に彫る
金融機関と言った方が良いでしょうか、預金等の理由で登録するはんこです。免許証や保険証の本人確認と共にはんこを届け出しますそのため『苗字か名前』どちらも可能です。
フルネームの銀行印も制作します。

文字の他に絵やイラストが彫ってあっても登録出来る様ですが、届け出の金融機関、支店に確認してみると良いでしょう。

●実印に彫る
実印は公の役所・役場へ登録するはんこです。そのため戸籍に登録されてる名前(漢字)でなければ登録が出来ません。ただし、彫る内容は3タイプから選ぶことが出来ます。
1.苗字(名字)のみ彫る。
2.名前のみ彫る。
3.姓名全てフルネーム彫る。※名前以外の物が彫ってあってはいけません。

オススメは、フルネームです。
なぜなら『実印は一人1本のみ登録が出来るから』他の用途(認印・銀行印)と比べフルネームで彫ることにより自分を名乗りと捺印することに意味があります。

※未婚の方でこれから結婚の予感がある方は変わることのない「名前」だけ彫っても良いでしょう。


既製品認印彫刻

既製品認印

■4.はんこのサイズ(直径)はどう決めればいいのか

私がこれまで18年間お客様と話してきてこれだ!と思うはんこのサイズを決める方法を2点ご紹介します。

●1:使う目的によってサイズを決める。
今使っているはんこを並べてみると何に使っている物か?いつ買ったのか不安になる方も。
目的によって決めてあれば一目瞭然!最大サイズを実印–<–銀行印–<–認印–最小サイズが認印というように変化があれば一目瞭然、不安も解消します。

●2:持ちやすさで選ぶ。
普段頻繁に使うものを自分の手に一番馴染むサイズに決めあまり使わない物と変化させることもあります。例えば、認印を普段よく使う方で男性の方ならば12mm丸か13.5mm丸をオススメ女性の方は比較的手が小さいのでさらに小さいサイズ10.5mm丸か12mm丸にされると手に馴染むサイズになります。

この方法は、実際に手にしてみないと感覚がつかめないのではんこの専門店に来店されて現物に触ってみると良いでしょう。また、インスピレーション・直感で触り心地から選ぶ事も好みのはんこが見つかります。


■5.購入するお店選び

はんこを実際に買うと決めた時にまず思うのが「どこにお店があるかな?」必要な時まで少し時間があるなら、数件尋ねることもありでしょう。そんな時に尋ねるといいキーワード「自分に相応しいはんこはどれか?」
知識が豊富なはんこ屋ならばきっと答えてくれます。ただし、何に使うのか?、誰が使うのか?、予算は?この位は答えられるようにしておくと話がスムーズです。

また、仕上がりイメージを書いてもらうこともオススメです。初めて買うはんこですから、どんな仕上がりになるか不安を感じることと思います。サンプルも見せてもらいながら初めてはんこを買うハードルが上がって緊張する事もあると思いますが、話しを進めれば不安要素は取り除かれるはずでしょう。住んでいる地域によっては、はんこ屋が無くなってしまった所もあるかも知れません。
そんな時はネットショップも選択肢のとして良いですね。価格(予算)重視で安いはんこを選ぶのもアリでしょうが、はんこは、自分の名前を捺印する道具です、適当なはんこではなくしっかりと吟味して材料や彫刻方法を選んでみてはいかがでしょうか。
以上5つの「初めてのはんこ選び失敗しないためのチェックリスト」が参考になればと思います。


はんこを買うタイミングは、結婚・出産・就職などの門出をきっかけに購入することが多くあります。もし、疑問・問い合わせありましたらメールで問い合わせしてみてください。はんこの事なら何とか調べてお答えできるよう頑張ります。
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公開日2014年5月
リライト2019年11月

金沢のはんこ屋ー五代目